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1967年発表。ブルーノートでの記念すべきリーダー第1作目。アルフレッド・ライオンがプロデュースした最後の作品の1つになります。タイトルはズバリ、『ザ・リアル・マッコイ』。禁酒法時代からのスラングで、本物の酒、つまり『本物』、『正真正銘のオリジナル』というような意味が込められています。
マッコイはジョン・コルトレーン・カルテットで1960~65年に渡り、ジョンの片腕として活躍を続け、同時に彼自身も評価を高め、名を知られるようになります。時代的には60年代に入ってから台頭して来た遅れてきた世代と言えるかも知れません。ジャズも多様な方向に向かい、王道のバップ、モダンからフリージャズなどの難解化、ソウルやロックが盛り上がっていく時代でもありました。そんな中、フリーへの傾斜を強めていくジョンもとを65年に離れ、約2年の模索の時を経て、67年にブルーノートと契約する事になるのです。この作品は、ジョンの元で学んだ事の集大成であり、そしてこの後に新たな快進撃を続けるスタートになるのでした。
メンバーがまた豪華です。同じく遅れてきた世代と言えるかも知れない、ジョー・ヘンダーソン。マイルス・デイヴィス・クインテットで活躍してきた、ロン・カーター。そして、ジョンから”君の代わりはいない”と絶賛されるほどの超絶技巧のドラマー、スーパージャズ一家のエルヴィン・ジョーンズ。
ジョンの元での演奏も然ることながら、ジャズへの逆風とも言える時代の中、本当に素晴らしい作品を沢山残しています。
McCoy Tyner – The Real McCoy
マッコイ・タイナー – ザ・リアル・マッコイ
Blue Note
- Passion Dance
- Contemplation
- Four By Five
- Search For Peace
- Blues On The Corner
McCoy Tyner (p)
Joe Henderson (ts)
Ron Carter (b)
Elvin Jones (ds)
Produced by Alfred Lion
Recorded by Rudy Van Gelder
Recorded 1967.4.21