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1957年にJ.J.ジョンソンのコンボでのスウェーデンツアー時にストックホルムで録音された、名脇役と名高いトミー・フラナガンの初リーダートリオ作品。記念すべきスイングジャーナル誌のゴールドディスク第1回目に選ばれた作品でもあります。
トミー・フラナガンはデトロイト出身。両親がミュージシャンという一家で生まれ、はじめはクラリネットを演奏していたようですが、兄の影響でピアノを演奏し始めます。そして1947年にラッキー・トンプソンのグループに加わり、ペッパー・アダムスやミルト・ジャクソン、ケニー・バレルらと共演します。その後数年の兵役を経て、戻ってからはビリー・ミッチェルのコンボに加わり、サドとエルヴィンのジョーンズ兄弟と知り合うのでした。そして次々とみんながニューヨークへ進出し活動していく中、1956年にケニーバレルと共にいよいよニューヨークへ出る事になります。
その後は素晴らしいミュージシャン達との共演を重ねていきます。ソニー・ロリンズのサキソフォン・コロッサス、マイルス・デイビス・オールスターズやコルトレーンのジャイアント・ステップス等の歴史的セッションに参加。エラ・フィッツジェラルドの伴奏やJ.J.ジョンソンのコンポに加わり徐々に実力を知られていくのでした。
そんな中録音されたこの作品はまさにトミー・フラナガンの絶好調な時。派手にも優しくもアルバム全体通してとても充実感のある演奏。ウィルバー・リトルのグイグイくるベースとエルヴィン・ジョーンズの演奏がまたいい具合にハードでスピーディで靭やか。フラガナンのピアノを盛りたて、且つそのスリルが素晴らしい一体感とバランスを生んでいます。この二人でなかったら普通に心地いいだけのピアノ・トリオ作品だったかもしれませんね。
Tommy Flanagan – Overseas
トミー・フラナガン – オーヴァーシーズ
Prestige
- Relaxin’ At Camarillo
- Chelsea Bridge
- Eclypso
- Beat’s Up
- Skal Brothers
- Little Rock
- Verdandi
- Delarna
- Willow Weep For Me
Tommy Flanagan (p)
Wilbur Little (b)
Elvin Jones (ds)
Recorded by Gosta Wiholm
Recorded 1957.8.15