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ジャケットのデザインと絵
ジャケット良いですよね。デザインはリバーサイドの作品を多く手掛けるケン・ディアドフ。ブルーノートのデザイナーのリード・マイルス同様、モダン・ジャズという枠を超えて現代に至るまで、デザインの歴史に与えた影響は計り知れません。
そしてパッと見すごく美しいけど、よくよくじっくり見てみるとちょっと不思議な絵。VANILLA CHO-CHOとか書いてあるし。(検索してみたらお菓子がいっぱい出てきました。w )こちらはフレッド・シュワブというフリーランスの漫画家の方の作品。1938年から漫画家として活動、第二次世界大戦中は写真ジャーナリストとして努めていたそうです。そして1947年から1979年に引退するまで、ニューヨークタイムズのアート部門でグラフィックデザイナーとして働いていたそうです。ユーモアさと少し怖くなるような画風はまさに激動の時代を見つめた残酷さと、それでも忘れまいとする何かを表現しているのかも知れません。
ビル・エヴァンスと同世代
こちらの作品は1962年ニューヨークにて録音、ドン・フリードマン27歳の時のリーダー作としては2枚目のピアノトリオ作品です。ベースにはチャック・イスラエルと、ドラムはピート・ラロカ。凄腕揃い。
7曲中4曲がオリジナル。4歳でピアノを始め、15歳の時にクラシックからジャズに転向したようですが、美しい情景を描くようなピアノはクラシックがベースだからなのですね。
ビル・エヴァンスと同世代で同じ白人、ピアノのタッチも大きくカテゴライズすると似ていることから、ビルの好敵手、または後継者、ビル・エヴァンス派とされたようですが、明らかなドン・フリードマンとしての個性があるので、今の時代になっても比べられてしまうのは何かすこし違和感を感じてしまうところではあります。
ちなみに、ビル・エヴァンスがインタープレイによりピアノトリオとしての新しい形を切り開いていくにあたり、ベースのスコット・ラファロの存在を無視できない訳でありますが、実はそのスコット・ラファロはビル・エヴァンスのトリオに加わる前から、ドン・フリードマンと親しくしておりセッションを重ねていたそうです。それからスコット・ラファロが交通事故で若くして世を去ってしまった後、この作品で参加しているチャック・イスラエルがビル・エヴァンスのトリオに加わります。もしかしたらどちらかというと、ビル・エヴァンスの方がドン・フリードマンに間接的に影響を受けていたのかも知れませんね。
と、この本人作による表題曲、サークル・ワルツを聴くと思ってしまいます。
素晴らしい演奏。
Don Friedman Trio – Circle Waltz
ドン・フリードマン – サークル・ワルツ
Riverside
- Circle Waltz
- Sea’s Breeze
- I Hear A Rhapsody
- In Your Own Sweet Way
- Loves Parting
- So In Love
- Modes Pivoting
Don Friedman (p)
Chuck Israels (b)
Pete La Roca (ds)
Produced by Orrin Keepnews
Recorded by Ray Fowler
Recorded 1962.5.14