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1曲目からスリリングに疾走するサム・ジョーンズのベースとケニーのピアノ!そして少し前に名盤「ロール・コール」を録音したばかりのハンク・モブレーと若き相棒フレディ・ハバードのフロントのバッパー2人の抜群のコンビネーション。ルイス・ヘイズのハットやリムスティックの絶妙の間とタイミング。それぞれのソロもこれ以上は無いくらいの演奏とグルーブ。1960年録音、ブルーノート4000番台のハード・バップ期最高峰の1枚ではないでしょうか。
ケニーは1928年ニューヨークに生まれます。5歳の時よりピアノを始め、十代に入るとジャズに興味を持ち、カウント・ベイシーやビリー・エクスタインなど数々のビッグネームの演奏を体験し、学生の時にはファッツ・ウォーラーやパド・パウエルの影響を受ける事になります。そして1949年21歳の時に、ハワード・マギーのブルーノート第一弾のオールスター作品に参加。
その後、チャーリー・パーカーやディジー・ガレスピーなど一線のプレーヤーと共演を重ね、1953年に初リーダー作「Introducing The Kenny Drew Trio」をリリース、そして全曲ケニーのオリジナルのこちらの作品、渡欧する前に最後のリーダー作になりました。
後のリーダー作は13年後になりますので、まさにハード・バップ全盛の50年代は、ブルーノートで始まり、ブルーノートで締めくくったとも言えるかもしれません。
1961年にパリに渡り、1964年にはデンマークのコペンハーゲンに拠点を移します。1973年にベースのニールス・ペデルセンとの当時ありそうでなかったデュオ作品「DUO」をリリースします。より繊細で美しい方向に、これもまた鳥肌が立つくらい素晴らしいのですが、それはまた別の機会に。
Kenny Drew – Undercurrent
ケニー・ドリュー – アンダーカレント
Blue Note
- Undercurrent
- Funk-Cosity
- Lion’s Den
- The Pot’s On
- Groovin’ The Blues
- Ballade
Freddie Hubbard (tp)
Hank Mobley (ts)
Kenny Drew (p)
Sam Jones (b)
Louis Hayes (d)
Produced by Alfred Lion
Recorded by – Rudy Van Gelder
Recorded December 11, 1960.12.11