092-325-2766
前衛、フリージャズ、そういったカテゴライズをすると難解なイメージになってしまいますが、このアルバムはバップを経由したシンプルな音と空間を表現したもの。
バラバラにならないのは、エリック・ドルフィーがリードしつつ、他のメンバーがその方向をバッチリ理解して、ツボを確実に抑えているからでしょうか。
ちょうどいい日本語が見つかりませんが、偶然ではなく確信犯という事ですね。単なるインプロではありません。かなりのリハを重ねていることは聴けばわかりますからね。
この作品は未だに賛否が分かれる問題作とされております。史上最高とする人もいれば、最低とする人も。でも何度もリリースされ続け、時代を超えて聴き続けられているということが、この作品が素晴らしい作品であるという事を証明しているのは事実でしょう。聴けば聴くほど迷宮にはまっていくような、不思議な魅力があるのです。
エリック・ドルフィーはこの作品をリリースした直後に、36歳の若さで他界してしまいます。もし、と考えてもしかたがないですが、ブルーノートのプロデューサー、アルフレッド・ライオンは第2段の構想もあったそうです。この後もっと他のプレーヤーと共演していたら、更に進化した曲を作っていたら、音楽史は少し変わっていたかもしれませんね。
ジャケットも謎でカッコイイです。何時なの?
隙のない迷盤です。もとい、名盤です。
Eric Dolphy – Out To Lunch!
エリック・ドルフィー – アウト・トゥ・ランチ
Blue Note
- Hat And Beard
- Something Sweet, Something Tender
- Gazzelloni
- Out To Lunch
- Straight Up And Down
Eric Dolphy (as,fl,b clt)
Freddie Hubbard (tp)
Bobby Hutcherson (vib)
Richard Davis (b)
Anthony Willams (d)
Produced by Alfred Lion
Recorded by – Rudy Van Gelder
Recorded 1964.2.25