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ケニー・ドリューは61年に渡仏、その後デンマークのコペンハーゲンあるクラブ「モンマルトル」を拠点に活動を始めます。そしてアメリカの人種差別に嫌気がさし移住する事を決意するのでした。
こちらは1974年にスティープル・チェイス・レコードよりリリースしたトリオ作品。アメリカ時代のファンキーなプレイも良いですが、更に表現力を高く色彩豊かなドリューの美しい演奏が聴けます。
リズム陣はニールス・ペデルセン、アル・ヒースのヨーロッパでも最強の2人。ドリューのパワフルで勢いのあるバッキングにもバッチリ噛み合いますね。抜群のコンビネーションです。
録音が特徴的で特にドラムの音が凄くタイトな作りなので、聴きなれないと少し抵抗を感じてしまいますが、聴けば聴くほどそれはそれで凄く良い、な音に聴こえてくるから不思議です。ベースも太くよく響きます。ピアノも広がりいっぱいで心地良いです。
それにしてもニールス・ペデルセン、アル・ヒースの2人との出会いは本当に幸運だったでしょう。アメリカにいたままではこのトリオは出会わなかったし、数々の名盤も生まれなかったですから。
そして、スティープル・チェイス・レコードのプロデューサー、ニルス・ウインターとの出会いも幸運でした。このレーベルが出来たのは1972年、時代はフュージョンへと移行している時に、ピュアなアコースティック・ジャズ・サウンドを継承発展させた功績は本当に大きいと思います。
Kenny Drew Trio – Dark Beauty
ケニー・ドリュー・トリオ – ダーク・ビューティ
SteepleChase
- Run Away
- Dark Beauty
- Summer Night
- All Blues
- It Could Happen To You
- Love Letters
- Silk Bossa
- Blues Inn
Kenny Drew (p)
Niels-Henning Ørsted Pedersen (b)
Albert “Tootie” Heath (ds)
Produced by Nils Winther
Recorded By Freddy Hansson
Recorded 1974.5.21 & 22