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ピアノレス。まだ無名の頃のロン・カーターのチェロが入っている変則的なカルテット編成。エリック・ドルフィーが楽器を持ち替え縦横無尽に演奏します。
内容はこのダリっぽい絵が示唆するほどぶっ飛んでいるわけではなく、きちんと着地する王道ありき、理論ありきの演奏ではないでしょうか。とても素晴らしいです。音も艷やかで凄く良いです。
ロン・カーターのチェロが作品を強く印象づけています。そこに普通にウッドベースものってくる不思議ワールド。そしてドルフィーにしか出せない独特なフレージングと世界観。
ロイ・へインズのブラッシングも流石、ドラムの金物の音がもう少し前に出てきたらまた印象は違うだろうなという場面はありますが、引っ込んでる分ドルフィーの曲線的な旋律が空間に目一杯広がるような感じになっていますね。難しいでしょうけどリミックスでも聴いてみたいです。
録音は1960年の6月、リーダーセッション2作目です。
後の1964年リリースの「アウト・トゥ・ランチ」が有名ですが、個人的にはこちらの作品の方がとっつきやすく好きですね。
Eric Dolphy – Out There
エリック・ドルフィー – アウト・ゼア
Prestige
- Out There
- Serene
- The Baron
- Eclipse
- 17 West
- Sketch Of Melba
- Feathers
Eric Dolphy (as,fl,cl,bcl)
Ron Carter (vc)
George Duvivier (b)
Louis Hayes (ds)
Supervised by Esmond Edwards
Recorded by Rudy Van Gelder
Recorded 1960.8.15