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幻の個性派白人テナーマン、モンテローズのブルーノート唯一のリーダー作品です。
テナー1本だけ持って、大きな街より小さな街を好んで各地を転々としていたとの事で、いくつかのマイナーレーベルからリリースがあるもののリーダー作は少なく、そしてプレスされた枚数も少ないので、この作品もとても貴重なものとなりました。
この作品が録音された1956年、チャールズ・ミンガスの名盤「直立猿人」に参加して豪快なブロウイングから一躍注目を浴びる事になります。その後短期間ではありましたがケニー・ドーハムの”ジャズ・プロフェッツ”に参加して、「Vol.1」「ラウンド・アバウト・ミッドナイト・アット・ザ・カフェ・ボヘミア」で素晴らしい演奏を残すのでした。そしてアルフレッド・ライオンの目にとまり、この作品を録音する事になりました。
独特のスタッカートを用いた太いフレージングは、耳に残りにくいところもあるのですが、むしろそれが魅力で不思議と飽きがこないですね。リズム隊がブルーノートの常連ホレス・シルバー、ウィルバー・ウェア、フィリー・ジョー・ジョーンズと、強力な布陣であることもありますね。マルチプレイヤーのアイラ・サリヴァンのトランペットもとても個性的で癖になる感じです。
一聴すると全体的に地味で捉えどころのないようなイメージがありますが、実は個性と個性が飛び交う、とても魅力的な1500番台文句なしの1枚です。
J.R. Monterose
J.R.モンテローズ
Blue Note
- Wee-Jay
- The Third
- Bobbie Pin
- Marc V
- Ka-Link
- Beauteous
Ira Sullivan (tp)
J.R. Monterose (ts)
Horace Silver (p)
Wilbur Ware (b)
Philly Joe Jones (ds)
Produced by Alfred Lion
Recorded by Rudy Van Gelder
Recorded 1956.10.21