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1954年の録音。ヴォーカルのヘレン・メリルの代表作。そしてトランペットのクリフォード・ブラウンの最高傑作とも言われる作品です。奇跡の共演です。
「ニューヨークのため息」と言われる彼女の少し気だるいハスキーな歌声に、クリフォード・ブラウンの鳥肌モノの突き抜けるソロ。それから忘れてはならないのは、クインシー・ジョーンズの編曲。ここにも天才いましたね。
3人とも20代前半、とてもとてもこんなセクシーで大人な演奏が出来るなんて信じられません。ヘレン・メリルがこの2人を誘ったそうです。歴史に名を刻む才能に気付くなんて超ハイセンス。
録音も良し。ジャケットもいい感じ。全てが最高レベルで交差した奇跡ですね。
ヘレン・メリルはニューヨーク・マンハッタン生まれ。父は船長、そして子供の頃から母から歌を学び、15才のときには歌手として活動を始めます。ブルックリンの「845クラブ」でマイルス・デイヴィスやバド・パウエルなどの伴奏で歌ったことがきっかけでJAZZに目覚めました。
彼女は伴奏があってその上に歌が乗るという感覚よりも、曲を通して歌を楽器と捉えていたようで、技術的にもホーンに教えられる事が多かったようです。エラ・フィッツジェラルドやサラ・ボーンとは何か違う雰囲気はそのせいかもしれません。
Helen Merrill With Clifford Brown
ヘレン・メリル・ウィズ・クリフォード・ブラウン
EmArcy
- Don’t Explain
- You’d Be So Nice To Come Home To
- What’s New
- Falling In Love With Love
- Yesterdays
- Born To Be Blue
- Born To Be Blue
Helen Merrill (vo)
Clifford Brown (tp)
Danny Banks (bs,fl)
Jimmy Jones (g)
Milton Hinton (b) 1,2,6,7
Oscar Pettiford (b) 3,4,5
Osie Johnson (ds) 1,2,6,7
Bob Donaldson (ds) 3,4,5
Arranged by Quincy Jones
Recorded 1954.11.22 & 23