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ソニー・ロリンズ初のリーダーとしてのライブ、そしてニューヨークの名門クラブ、ヴィレッジ・ヴァンガードのライブ・レコーディングとして初の作品です。
このライブは1957年11月に行われました。初のリーダーと言ってもロリンズはこの時絶頂期。1957年の前半まではマックス・ローチ・クインテットのメンバーとして活躍しており、6月に独立後、7月にマイルス・デイヴィス・クインテットに加わっています。この時点で業界でのロリンズの名前を知らない程にスターとして絶賛を受けておりました。そんな中、独立後の初めてのリーダーとしてのライブ録音がこの作品です。
特筆すべきはピアノレス。サックスとベースとドラムだけ。ピアノの甘い雰囲気がなくなるとより即興性は強まり、サックスのメロディラインはスッキリと突き抜けていくよう。そしてベースのウィルバー・ウェアは時折ビートを崩しながら刻む枠に嵌りきらない演奏、ドラムのエルヴィン・ジョーンズはその2人に挑戦するかのようなスリリングな掛け合いを見せます。
ヴィレッジ・ヴァンガードが生まれたのは1935年。細長いビルの地下1階にあり、元々1933年まで続く禁酒法時代の非合法酒場だったようです。
店内は100人ちょっとが入れるホーンの形をしているそうで、その形が音の良さにも繋がり、1957年あたりからは数々のビックネームが演奏するようになり、まさにジャズの名門クラブとなりました。
そんな訳で、ステージとお客さんの距離感も丁度良く、歓声や拍手が生々しくレコードに記録されており、ざわめきが楽器の1つであるかのようです。
秘密めいたアンダーグラウンド感ありますね。歴史が生んでいるのですね。
Sonny Rollins – A Night At The “Village Vanguard”
ソニー・ロリンズ – ヴィレッジ・ヴァンガードの夜
Blue Note
- Old Devil Moon
- Softly As In A Morning Sunrise
- Striver’s Row
- Sonnymoon For Two
- Night In Tunisia
- Can’t Get Started
Sonny Rollins (ts)
Wilbur Ware (b) #1-4,6
Donald Bailey (b) #5
Elvin Jones (ds) #1-4,6
Pete La Roca (ds) #5
Produced by Alfred Lion
Recorded by Rudy Van Gelder
Recorded 1957.11.3 at Village Vanguard