Hank Mobley – Roll Call 新人ハバードとの2管、黄金の3部作の1枚。

 タイトルでもある1曲目の「Roll Call」のメインフレーズが痺れます。10分以上の曲ですがモブレーの絶好調のソロに始まり、この作品がリリースされた1960年11月の半年前に電撃ブルーノートデビューを果たした弱冠22歳のハバードのソロに続き、ウィントン・ケリーのピアノから重鎮アート・ブレイキーのソロに繋がり、また2管のメインテーマに戻り、シュッと終わります。カッコ良すぎ。そして2曲目は一転落ち着きクールな雰囲気で、3曲目はハバードとのユニゾンが最高。楽しい。4曲目は~と、とにかく全編いい感じ。
 

Hank Mobley ‎– Roll Call
 

 ハンク・モブレーはこの年2月に『ソウル・ステーション』と3月に『ワークアウト』という録音を残しています。”モブレー黄金の3部作”とも言われています。自作の曲の素晴らしさに加え、乗りに乗ったブルーノートオールスターズとも言えるメンバーが演奏していますのでそりゃ傑作になるでしょという感じです。豪華メンバー過ぎてややバランスは崩れがちかもしれません。でもそれこそ勢いやその時の熱、時代を切り取っている素晴らしさがあります。
 

 そしてこの翌年モブレーはジョン・コルトレーンからの推薦でマイルス・デイビスのグループに参加することになります。しかし方向性の違いでしょうか、うまく噛み合わなかったのでしょうか、僅か1年でマイルスのグループは抜けることになります。
マイルスの緊張感と、モブレーの伸び伸びイケイケなプレイは合わなかったのかもしれませんね。このアルバムを聴くとそれもなんとなくわかるような気がします。

Hank Mobley – Roll Call
ハンク・モブレー – ロール・コール

 Blue Note 

  1. Roll Call
  2. My Groove Your Move
  3. Take Your Pick
  4. A Baptist Beat
  5. The More I See You
  6. The Breakdown

Hank Mobley (ts)
Freddie Hubbard (tp)
Wynton Kelly (p)
Paul Chambers (b)
Art Blakey (ds)

Produced by Alfred Lion
Recorded by Rudy Van Gelder

Recorded 1960.11.13

Hank Mobley ‎– Roll Call

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この記事を書いた人

海と山と畑に囲まれて、糸島の片隅で音楽を聴いています。中古オーディオとレコードの買取、整備、販売を仕事としています。

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