092-325-2766
タイトルでもある1曲目の「Roll Call」のメインフレーズが痺れます。10分以上の曲ですがモブレーの絶好調のソロに始まり、この作品がリリースされた1960年11月の半年前に電撃ブルーノートデビューを果たした弱冠22歳のハバードのソロに続き、ウィントン・ケリーのピアノから重鎮アート・ブレイキーのソロに繋がり、また2管のメインテーマに戻り、シュッと終わります。カッコ良すぎ。そして2曲目は一転落ち着きクールな雰囲気で、3曲目はハバードとのユニゾンが最高。楽しい。4曲目は~と、とにかく全編いい感じ。
ハンク・モブレーはこの年2月に『ソウル・ステーション』と3月に『ワークアウト』という録音を残しています。”モブレー黄金の3部作”とも言われています。自作の曲の素晴らしさに加え、乗りに乗ったブルーノートオールスターズとも言えるメンバーが演奏していますのでそりゃ傑作になるでしょという感じです。豪華メンバー過ぎてややバランスは崩れがちかもしれません。でもそれこそ勢いやその時の熱、時代を切り取っている素晴らしさがあります。
そしてこの翌年モブレーはジョン・コルトレーンからの推薦でマイルス・デイビスのグループに参加することになります。しかし方向性の違いでしょうか、うまく噛み合わなかったのでしょうか、僅か1年でマイルスのグループは抜けることになります。
マイルスの緊張感と、モブレーの伸び伸びイケイケなプレイは合わなかったのかもしれませんね。このアルバムを聴くとそれもなんとなくわかるような気がします。
Hank Mobley – Roll Call
ハンク・モブレー – ロール・コール
Blue Note
- Roll Call
- My Groove Your Move
- Take Your Pick
- A Baptist Beat
- The More I See You
- The Breakdown
Hank Mobley (ts)
Freddie Hubbard (tp)
Wynton Kelly (p)
Paul Chambers (b)
Art Blakey (ds)
Produced by Alfred Lion
Recorded by Rudy Van Gelder
Recorded 1960.11.13