Lee Morgan – Vol. 3 クリフォードの想い出、唯一無二の名演。

 1956年、3曲目”I Remember Clifford”「クリフォードの想い出」の名演を収録した、録音当時18歳のリー・モーガンのリーダー作。
作編曲は同郷フィラデルフィアの先輩ベニー・ゴルソン。この1曲を聴くためだけにこのアルバムを手にしても良いくらいですが、全編通して3管の厚いアレンジは流石、そしてまだ若いリー・モーガンの素直さや勢いがとても魅力的な作品です。
 

Lee Morgan ‎– Volume 3
 

 「クリフォードの想い出」は自動車事故で僅か25歳の若さで他界した、クリフォード・ブラウンに捧げた曲です。ベニー・ゴルソンは普段あまり作曲に時間をかけないそうですが、この曲は何度も何度も書き直し、数週間かけて作ったそうです。そしてクリフォード・ブラウンの追っかけでもあり後輩の、リー・モーガンが心を込めて演奏します。録音はワンテイクでOKが出たそうです。とても素晴らしい名演です。
 

 リー・モーガンは1938年7月10日、フィラデルフィア生まれ。1956年にはディジー・ガレスビー楽団に在籍。その後アート・ブレイキー&ザ・ジャズメッセンジャーズに加わり名演を残します。その後も1964年に『The Sidewinder』をリリース、これが空前の大ヒットを記録します。若い頃より才能を開花させ、破竹の勢いを見せるのでした。

ただ彼も33歳の若さで銃弾に倒れて他界してしまいます。生きていればきっとまだまだ名盤を残したでしょう。クリフォード・ブラウン同様、熟練の音を聴いてみたかったですね。

Lee Morgan – Volume 3
リー・モーガン – Vol.3

 Blue Note 

  1. Hasaan’s Dream
  2. Domingo
  3. I Remember Clifford
  4. Mesabi Chant
  5. Tip-Toeing

Lee Morgan (tp)
Benny Golson (ts)
Gigi Gryce (as)
Wynton Kelly (p)
Paul Chambers (b)
Charlie Persip (ds)

Produced by Alfred Lion
Recorded by Rudy Van Gelder

Recorded 1956.12.2

Lee Morgan ‎– Volume 3

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この記事を書いた人

海と山と畑に囲まれて、糸島の片隅で音楽を聴いています。中古オーディオとレコードの買取、整備、販売を仕事としています。オーディオマニアではありません。ただの音楽好きです。

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