Grachan Moncur III ‎– Evolution 新主流派モンカーの初リーダー作。新時代へ。

 ブルーノートの中でも一際色鮮やかなジャケット。こちらはトロンボーンのグレイシャン・モンカーが1963年にブルーノートに吹き込んだ初リーダー作。全曲モンカー作の新主流派によるアヴァンギャルドな内容。実験的でクールな感じとハード・バップの真っ直ぐ熱い感じが入り混じっていて絶妙なアンサンブルになっています。
 

Grachan Moncur III ‎– Evolution
 

 フロントはモンカーのトロンボーンに加え、トランペットのリー・モーガンとアルト・サックスのジャッキー・マクリーンの強力3管。そしてピアノがいない代わりに印象的なのがボビー・ハッチャーソンのヴァイブですね。怪しい雰囲気にも美しい雰囲気にも一変します。そして安定のボブ・クランショウに、縦横無尽の変速ドラマーのトニー・ウィリアムスの演奏が流石の一言。
 

 モンカーは1937年ニューヨーク生まれ。トロンボーンを始めたのは11歳の時。高校時代はツアー中のアート・ブレイキーやジャッキー・マクリーンと共演、卒業後にはレイ・チャールズ、アート・ファーマーやベニー・ゴルソン、ソニー・ロリンズらとツアーを共にします。
63年にジャッキー・マクリーンの「One Step Beyond」の録音に参加し評判となり、同年にこちらの作品を録音することになりました。
翌年には凄腕メンバーによる更にフリーの方向に消化した「Some Other Stuff」をリリースする事になります。

Grachan Moncur III – Evolution
グレイシャン・モンカー 三世 – エボリューション

 Blue Note 

  1. Air Raid
  2. Evolution
  3. The Coaster
  4. Monk in Wonderland

Grachan Moncur III (tb)
Lee Morgan (tp)
Jackie McLean (as)
Bobby Hutcherson (vib)
Bob Cranshaw (b)
Tony Williams (ds)

Produced by Alfred Lion
Recorded by Rudy Van Gelder

Recorded 1963.11.21

Grachan Moncur III ‎– Evolution

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この記事を書いた人

海と山と畑に囲まれて、糸島の片隅で音楽を聴いています。中古オーディオとレコードの買取、整備、販売を仕事としています。オーディオマニアではありません。ただの音楽好きです。

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