Horace Parlan – Up & Down 幻のプレイハウス・フォー&グラント・グリーンのスーパーバンド。

 1960年2月に初のリーダー作「Movin’ & Groovin’」をリリースし、翌年1961年6月のこの作品を録音するまで僅か1年半でなんと6作品をリリース。そしてこの完成度。ブルーノートが凄いのか演者が凄いのか、両方でしょうね。とんでもない時代です。
 

Horace Parlan - Up & Down
 

 メンバーはリーダー2作目のピアノ・トリオの傑作「Us Three」のベース、ジョージ・タッカーと、ドラムのアル・ヘアウッド、そしてチャールス・ミンガスのワークショップで共演したテナーのブッカー・アーヴィン、さらにグラント・グリーンのギターが入ってきてしまうのだから、なんて面白い事を考えてしまうのでしょう。
 

 実はグラント・グリーンを除いた4人は、プレイハウス・フォーというグループを結成して活動していました。MJQのような4人平等のバンドだったという事もあってか、この作品でもホレス・パーランのリーダー作と言っても、それぞれのバランスがとても良く、全員活き活きとしていますね。

残念ながらプレイハウス・フォーとしての作品はリリースされることはなかったのですが、この作品ではパーラン自身の発案でグラント・グリーンを加える事になり、元々極太真っ黒ファンキーの上に更に光るようなシングルトーンのブルージーなギターが加わる事で、より一層太さ際立っています。こんなに個性的なメンバーが一塊になってしまう作品もあまりないのではないでしょうか。

Horace Parlan – Up & Down
ホレス・パーラン – アップ・アンド・ダウン

 Blue Note 

  1. The Book’s Beat
  2. Up and Down
  3. Fugee
  4. The Other Part of Town
  5. Lonely One

Horace Parlan (p)
Booker Ervin (ts)
Grant Green (g)
George Tucker (b)
Al Harewood (ds)

Produced by Alfred Lion
Recorded by Rudy Van Gelder

Recorded 1961.6.18

Horace Parlan - Up & Down

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この記事を書いた人

海と山と畑に囲まれて、糸島の片隅で音楽を聴いています。中古オーディオとレコードの買取、整備、販売を仕事としています。オーディオマニアではありません。ただの音楽好きです。

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