最高峰のプレーヤーシステム、トーレンス プレステージ!
ウチみたいな極小中古店にまたまたやってくるなんて、、ありがとうございます!
目立つ傷や汚れはなく、状態は最高であります。非常に大事に扱われていた事がパッと見でわかります。いろんな意味で嬉しくなっちゃいますね。
さて、次のオーナー様に気持ちよくお使い頂くために、何はともあれクリーニングであります。外観は綺麗ですが、ターンテーブルとアームベースも一体化したサブシャーシを、本体のメインシャーシからフローティングさせており、底面もあわせると特殊な三層構造になっているので、どうしても隙間から埃が混入してしまいます。せっかくなので、簡単に手順を。
まずは、ターンテーブルとアームベースと取り外し、底面のネジを外せるように本体を土台に乗せます。土台は本体に傷が付かないように、ホームセンターなんかで売っている発泡スチロールのブロックなんか実は意外と頑丈でオススメです。
1)ロックナット3つを取り外します。
2)サブシャーシが浮くので、メインシャーシとの間に何か緩衝材を挟み込みます。
3)モーターとターンテーブル部に繋がっている2本の線を抜き、シャーシ内に入れ込みます。
4)アームリフトに繋がっていた線も中に入れ込みます。
5)背面の隙間から見えるアース線が1本繋がっているので外します。
6)底面からサブシャーシをフローティングさせているバネのネジを8本取り外します。
7)ケーブルに引っかかりがないか、他部品にぶつからないように、サブシャーシを慎重に上に引き上げます。
じゃん。
薄っすらと埃がたまっています。
8)エアーダスターと、綿棒と、マイクロファイバー製の布と、アルコール除菌と、精製水を駆使して綺麗にしていきます。必要であれば基盤も外して徹底的にやれますが、そこまでの必要はありませんでした。壊したくないので余計な事はしません。ついでに劣化してスカスカになっていた黄色いスポンジも交換。綺麗になりました。
次に底面を。
9)電源ボックスから繋がっている線と、アース線を外します。
10)底面の16個のネジを外します。
再び、じゃん。
こちらにも薄っすらと埃がたまっています。
11)綺麗に拭き上げます。
12)逆さにできるチャンスはこの時しかないので、裏面も綺麗に拭き上げます。
13)ベアリングとシャフトの古いオイルを拭き取り綺麗にします。
(新しいオイルは次の輸送の事を考え、状態保護の為少しだけ注入しました。)
これで本体内のクリーニングは完了です。
これまでの分解工程を逆に進めて慎重に組み立てます。
14)アームリフトのゴムが劣化していたので、新しいものに交換。
純正のゴムもありましたが、同等サイズの手持ちのものでまったく問題なかったのでそれに交換。純正のものは付属品としてお付けいたします。
15)アームリフトのシャフト部のグリスが汚れてやや固まっていたので拭き取り、新しい潤滑性のよいグリスを何度か昇降を繰り返しながら散布。
ちなみに、純正のドライブベルトはトーレンスのオンラインショップで買えます。
https://www.thorens-shop.de/Antriebsriemen-Prestige/6826130
日本への直接発送はしていませんが、ドイツ個人輸入代行サービスを通して注文可能です。
2~3週間程で届きます。手数料と送料と関税がかかりますが、それでもそんなには高くないですね。今は円安なのでちょっと高くなってしまっていますが、、
という訳で、ピカピカに仕上がりました。
SME 3012-R と、ortofon RF-297 のダブルロングアーム仕様。
是非、大事にして頂ける方のもとに。