THORENS Prestige | 分解クリーニングに取り掛かる

Thorens Prestige

最高峰のプレーヤーシステム、トーレンスのプレステージを買い取らせて頂きました。

ウチみたいな小さい店にまたまたやってくるなんて、、ありがとうございます!状態は最高です。
さて、次のオーナー様に気持ちよくお使い頂くために、何はともあれクリーニングであります。外観は綺麗ですが、ターンテーブルとアームベースも一体化したサブシャーシを、本体のメインシャーシからフローティングさせており、底面もあわせると特殊な三層構造になっているので、どうしても隙間から埃が混入してしまいます。せっかくなので、簡単に清掃メンテナンスの手順を書きたいと思います。

目次

クリーニングの手順

ターンテーブルとアームベースを取り外し、底面のネジを外せるように本体を何か土台に乗せます。土台は本体に傷が付かないように、ホームセンターなんかで売っている発泡スチロールのブロックなんか実は意外と頑丈でオススメです。

ネジや配線を外す

輸送ロックネジのロックナット3つを取り外します。

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サブシャーシが浮くので、メインシャーシとの間に何か緩衝材を挟み込んで固定させます。
モーターとターンテーブル部に繋がっている2本の線を抜き、シャーシ内に入れ込みます。アームリフトに繋がっていた線も中に入れ込みます。

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背面の隙間から見えるアース線が1本繋がっているので外します。

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サブシャーシを外す

底面からサブシャーシをフローティングさせているバネのネジを8本取り外して、ケーブルに引っかかりがないか、他部品にぶつからないように、サブシャーシを慎重に上に引き上げます。

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じゃん。薄っすらと埃がたまっています。

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エアーダスターと、綿棒と、マイクロファイバー製の布と、アルコール除菌と、精製水を駆使して綺麗にしていきます。必要であれば基盤も外して徹底的にやれますが、そこまでの必要はありませんでした。壊したくないので余計な事はしません。ついでに劣化してスカスカになっていた黄色いスポンジも交換。

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メインシャーシの内部と底面

更にメインシャーシの内部も綺麗にしていきます。電源ボックスから繋がっている線とアース線を外して、底面の16個のネジを外します。

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再び、じゃん。こちらにも薄っすらと埃がたまっています。綺麗に拭き上げます。

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逆さにできるチャンスはこの時しかないので、裏面も綺麗に拭き上げます。

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これで本体内のクリーニングは完了です。これまでの分解工程を逆に進めて慎重に組み立てます。

ベアリングボールとシャフト

ベアリングボールとシャフトの古いオイルを拭き取り綺麗にします。
(新しいオイルは次の輸送の事を考え、状態保護の為少しだけ注入しました。)

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アームリフト

アームリフト部をメンテンナンスします。ゴムが劣化していたので、新しいものに交換。純正のゴムもありましたが、同等サイズの手持ちのものでまったく問題なかったのでそれに交換。純正のものは付属品としてお付けいたします。

アームリフトのシャフト部のグリスが汚れてやや固まっていたので拭き取り、新しい潤滑性のよいグリスを何度か昇降を繰り返しながら散布。

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ドライブベルト

新品のドライブベルトを装着。
ちなみに、純正のドライブベルトはトーレンスのオンラインショップで購入可能です。日本への直接発送はしていませんが、ドイツ個人輸入代行サービスを通して注文可能です。2~3週間程で届きます。手数料と送料と関税がかかりますが、それでもそんなには高くないですね。今は円安なのでちょっと高くなってしまっていますが、、

ピカピカに仕上がりました。
SME 3012-R と、ortofon RF-297 のダブルロングアーム仕様。
是非、大事にして頂ける方のもとに。

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Thorens Prestige

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この記事を書いた人

海と山と畑に囲まれて、糸島の片隅で音楽を聴いています。中古オーディオとレコードの買取、整備、販売を仕事としています。

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