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ヴィブラフォン、ピアノ、ベース、ドラムという当時は異色の組み合わせであったグループ、モダン・ジャズ・カルテットの初期の作品。12インチLP最初のアルバムです。
この作品からドラムが結成時のケニー・クラークに代わって、コニー・ケイが担当する事になりました。この編成で解散まで活動しますので、ここから新生MJQの快進撃が始まったとも言えるかも知れません。
写真はセカンドリリースのジャケット。味気ないですが結構好きですこのデザイン。
録音は1955年。MJQの結成の1951年からグループとしても個々のレベルとしても出来上がって来た頃。
この年にヴィブラフォンのミルト・ジャクソンはMJQの作品として「Django」や、ソロ名義での「Milt Jackson Quartet」、マイルス・デイヴィスとの共演作「Quintet / Sextet」など数々の録音を残している事からも絶好調だったことが窺えます。
そしてリーダー格のピアノのジョン・ルイスは、元々ビバップに影響を受けながらもクラシックにも精通し(妻がクラシックのピアニスト)、その融合と方向性を模索し、確立していく中。
ヴィブラフォンとピアノ、そもそも音色的には似ているのでぶつかりそうな気もしますが、躍動感のある熱いミルト・ジャクソンと、冷静で知的なジョン・ルイス、不思議とぶつからずうまく融合して、とても上品にスウィングする稀有なサウンドになりました。
MJQは当初ミルト・ジャクソンとジョン・ルイスの2人がリーダーとして活動していましたが、のちにジョン・ルイスが全てを引き継ぐ事になります。そしてそれが功を奏した事もあり、数々の名盤を残して行くことになるのですが、1974年、世の中の人気はロック。報酬が高いのもロック。どちらかと言うと音楽を芸術として捉えているジョン・ルイスの方向性よりも、新しい事をやりたいとミルト・ジャクソンが脱退を口にします。そしてラストコンサートを開いて残念ながら解散へ。
しかししかし、その直後から再結成を臨む声は多く1981年に再び結成となります。最後の録音は1994年にリリース、他界する直前までの長い活動になりました。
ちなみにその再結成直後に来日し日本武道館へやってきますが、タモリの笑っていいともにも出演し、「Night on Tunigia」を生演奏、タモリさんもトランペットで共演!かなり緊張している様子ですが、流石です。w
The Modern Jazz Quartet – Concorde
モダン・ジャズ・カルテット – コンコルド
Prestige Recorded July 2,1955.
- Ralph’s New Blues
- All of You
- I’ll Remember April
- Gershwin Medley:
Soon
For You
Forevermore
Love Walked In
Our Love is Here To Stay - Softly As In A Morning Sunrise
- Concorde
Milt Jackson (vib)
John Lewis (p)
Percy Heath (b)
Connie Kay (ds)
Supervised by Bob Weinstock
Recorded by Rudy Van Gelder
Recorded 1955.7.2