昨日は糸島市芥屋の画家のお客様宅にてSansuiのブックシェルフを買い取らせて頂きました。
型番が無いようですが、当時流行った4chステレオのリア用で開発されたようです。ユニットはF-101を搭載。F-10と同等の作りでその廉価版となるのでしょうか。購入されてからあまり使われておられず保管されていたようで、エンクロージャーにキズや打痕等はありますが、ユニット自体は経年を感じさせないような綺麗な状態。
山水電気オリジナルのアルニコWコーンフルレンジ。音を聴く前からワクワクしてしまいました。
さっそく先日博多区にて買い取らせて頂いたLUXMAN 38Fに繋いで音出し。普段音のチェックにJennifer WarnesのToo Late Love Comesをよく聴いているのですが、思ったとおりヴォーカルがすごくいい。リヴァーブ感も嫌味がないですね。エンクロージャーがやや軽いチープな作りなので、その感じが音にも出てしまっているのが少し残念ですか、このサイズとフルレンジならではの中域の素直さと厚さには鳥肌モノです。
でもエンクロージャーのその軽い感じが、オールドジャズなどの乾いた音にもあいますね。もしかしたら頑丈な箱にしてしまうと逆につまらない音になってしまうかもしれません。
こういう音の面白さをサンスイの歴史の背景も含めて若い人にも伝えたいですね。決して高価なものではなく安く手に入ります。ヴィンテージオーディオ市場は宝の宝庫です。もちろん年々壊れて残念ながら捨てられてしまうものも多いでしょうけど、出来る限り現存する状態の良いものは大事に次の世代に繋げていっていきたいものです。
ちなみにLUXMAN 38Fは、その時に一緒に買い取らせて頂いた、これまた名機Spendor BC-IIとともに広島で小さなDJバーを始めようとされている方に売約済みです。場所が決まり次第納品いたします。ぜひぜひ普段ヘッドホンやイヤホンで音楽を聴いている若い人に聴いていただきたい。音楽が好きであればその魅力的な音に絶対に感動しますから。