どんな時だって軽快なピアノを聴かせてくれる、レッド・ガーランドのリーダー3作目、ピアノ・トリオ作品。ベースはポール・チェンバース、アート・テイラーときたらそりゃ最強です。ジャケットのデザインも素敵な1957年録音の名盤です。
皆とてもリラックスして臨んだのがよく分かる演奏です。テクニックや派手さは置いといて単純に楽しんでいますね。ソロも特別難しいことなんかしません。でもちょっとだけ、こんなのどう?こんな感じで鳴らしてみたりして、みたいな遊び心は3人ともあるのですよね。しっかりスリルも共存させています。
コロコロ転がる美しいシンプルなピアノの旋律と、パンチ力と弾力のある独特なブロック・コード。ウィービングとスウェーだって一級です。そして自由で歌心いっぱいの体に響くベース。繊細なタッチの優しく知的なドラム。最高にグル-ヴィです。
レッド・ガーランドは1955年にマイルスの初代グループに入り58年まで在籍します。約3年間ですがその短期間に数々の名演を録音しました。この頃の録音が後のジャズ・ピアニストに与えた影響は計り知れずです。
ちなみにマイルスがその初代ピアニストにガーランドを抜擢した理由は、ガーランドが元プロボクサーだったかららしいです。マイルスはボクシングが大好きだったんです。そして兼ボディ・ガードでもあったらしいです。強いから。ピアノは二の次だったんですね。ガーランドはそれが悔しくてピアノで見返してやる!って頑張ったらしいです。真相はわからないですけど。w
The Red Garland Trio - Groovy
レッド・ガーランド - グルーヴィー
Prestige
- C-Jam Blues
- Gone Again
- Will You Still Be Mine
- Willow Weep For Me
- What Can I Say, Dear
- Hey Now
Red Garland (p)
Paul Chambers (b)
Art Taylor (ds)
Recorded by Rudy Van Gelder
Recorded December 14, 1956 and May 24 & August 9, 1957.