Pee Wee Russell – Ask Me Now! モンクとの幸運な出会い。ディキシーとモダンとピアノレス。

 ピー・ウィー・ラッセルは、1906年アメリカ・ミズーリ州メイプルウッド出身。ディキシーランド・ジャズやスウィングで知られるクラリネット奏者です。

 こちらの作品は晩年の59歳の時、1965年にリリースした作品。盟友のトロンボーン奏者のマーシャル・ブラウンと共に、それまでのディキシーランド・ジャズを離れて60年代のモダンなジャズ、セロニアス・モンク、ジョン・コルトレーン、オーネット・コールマンの曲をピアノレス・カルテットで演奏してしまうという異色作です。
 

Pee Wee Russell - Ask Me Now!
 

 クラリネットもトロンボーンも角がない音色なので、全体的にとてもシンプルでリラックスしたベテランの響きですね。アップテンポな曲もバラードもどれも素晴らしいです。先鋭的な曲を演奏しても、長年の経験のベースにあるのはやっぱりディキシーなので、このジャケットの彼の表情のような穏やかな曲調になるのですね。故にその個性的な演奏は今聴いても新しさを感じます。
 

 ちなみにこの作品のタイトルでもある「Ask Me Now! 」の作曲者のセロニアス・モンクとは、1963年のニューポート・ジャズ・フェスティヴァルにて共演もしております。
型破りなラッセルの演奏は”クラリネットのセロニアス・モンク”なんて言われたりもしたそうです。

Pee Wee Russell – Ask Me Now!
ピー・ウィー・ラッセル – アスク・ミー・ナウ

 Impulse! 

  1. Turnaround
  2. How About Me?
  3. Ask Me Now!
  4. Some Other Blues
  5. I’d Climb The Highest Mountain
  6. Licorice Stick
  7. Prelude To A Kiss
  8. Baby You Can Count On Me
  9. Hackensack
  10. Angel Eyes
  11. Calypso Walk

Pee Wee Russell (cl)
Marshall Brown (tb,tp)
Russell George (b)
Ronnie Bedford (ds)

Produced by George Avakian

Recorded 1963.4.9 & 10

Pee Wee Russell - Ask Me Now!

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この記事を書いた人

海と山と畑に囲まれて、糸島の片隅で音楽を聴いています。中古オーディオとレコードの買取、整備、販売を仕事としています。オーディオマニアではありません。ただの音楽好きです。

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