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1950年代に入りニューヨークの景気が回復してきた事でジャズシーンも次第に賑やかさを増していきました。白人中心のウエスト・コースト・ジャズがムーブメントとなる中、それに負けてられるかと若手黒人ミュージシャンが主導権を奪還する動きがあり、ハード・バップが生まれ発展してく事になるのでした。
そんな中、主役はやっぱりトランペットやサックスの中、デトロイト生まれのケニー・バレルの登場です。1956年録音、ブルーノートからの初リーダー作にして、ハード・バップにおける初期のギターの存在を確立したアルバムとも言われます。
弱冠24歳ながら、ブルース・フィーリングなそのピッキングのニュアンスがとても表情が豊かで、とても優しく力強く、既にベテラン感があります。既にデトロイトではプロとして活躍していたとはいえ、ブルーノートの1500番代に登場し、誰もが驚愕と最大限の歓迎を持って、彼の登場を喜んだのは間違いないですね。
ブルーノート側は相当に内容を吟味したようで、結果多彩な魅力の詰まったトラックが並ぶ作品になりました。
同郷のフラナガンとの緊張感と爽快感がたまりませんが、キャンディドのコンガもすごくタッチが心地良く、そして邪魔していない。そして全体を通して、ケニーの魅力と空気が詰まっています。
にしても、このジャケットカッコイイですよね。バレルはルックスもカッコイイので映画界からも注目されていたようです。しかも歌手デビューしても成功したと言われる程の美声の持ち主だったとか。
Kenny Burrell – Introducing
ケニー・バレル – イントロデューシング
Blue Note
- This Time The Dream’s On Me
- Fugue’n Blues
- Takeela
- Weaver Of Dreams
- Delilah
- Rhythmorama
- Blues For Skeeter
Kenny Burrell (g)
Tommy Flanagan (p)
Paul Chambers (b)
Kenny Clarke (ds)
Candido (conga)
Produced by Alfred Lion
Recorded by Rudy Van Gelder
Recorded 1956.5.29 (2,3,5) / 1956.5.30 (1,4,6,7)