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1957年5月~1958年1月に行われた3つのセッションを寄せ集めたアルバムです。A面の3曲は、テナー・サックスとベースとドラムのトリオ。B面の2曲はピアノとトランペットが参加しています。プレスティッジ初期のコルトレーンの貴重なリリシズムが聴けます。
プレスティッジでコルトレーンは30枚以上の作品を残していますが、ピアノレスのトリオでの作品はこの後は吹き込んでないので、貴重な録音となりました。1957年にコルトレーンはマイルス・デイビスと一時的に離れ、セロニアス・モンクのカルテットに加わります。自身が後に語っているようにセロニアス・モンクからの影響も強く伺え、代名詞でもある”シーツ・オブ・サウンド”が完成されつつある時期でもありました。
A面の3曲はそんな過程にあって、ピアノのリードが無いので、シンプルで解き放たれたような自由な演奏が聴けます。一転、B面はレッド・ガーランドの美しいピアノとの共演が聴けます。「Lush Life」後半のドナルド・バードのトランペットのソロもいい感じ。アルバムの良いスパイスになっています。
「Lush Life」はそのまま訳すと「豊潤な人生」になりますが、「飲んだくれの人生」とも訳せます。原曲の作詞・作曲はビリー・ストレイホーン。酒と女に溺れていく様を書いた詩なので、飲んだくれの方が正しいですかね。裏返しの2つの意味があるのはちょっと面白いですね。
John Coltrane – Lush Life
ジョン・コルトレーン – ラッシュ・ライフ
Prestige
- Like Someone In Love
- I Love You
- Trane’s Slow Blues
- Lush Life
- I Hear A Rhapsody
John Coltrane (ts)
Donald Byrd (tp) #4
Red Garland (p) #4-5
Earl May (b) #1-3
Paul Chambers (b) #4-5
Art Taylor (ds) #1-3
Louis Hayes (ds) #4
Albert Heath (ds) #5
Produced by Bob Weinstock
Recorded by Rudy Van Gelder
Recorded 1957.5.31 / 1957.8.16 / 1958.1.10