John Coltrane And Johnny Hartman バンドとヴォーカリストの最も幸運な出会い。

 1963年3月録音のこの作品は、コルトレーンが1961年にインパルスと契約し、『アフリカ』『インプレッションズ』という力作を発表後、1962年の秋からのバラード作品の『バラード』『デューク・エリントン&コルトレーン』に次ぐ3作品目になります。
  

John Coltrane And Johnny Hartman

  
 当時コルトレーンはマウスピースの調整がうまくいかず、急速調の演奏が出来ず悩んでいる時に、プロデューサーのボブ・シールがこの企画を立てたのだそうです。コルトレーンにとってもヴォーカルのハートマンにとっても異色の作品とも言えますが、とても思いつきでやってみたら良いものが出来た、なんて偶然の仕業とは思えない、1曲1曲全てが極上の完成度です。
  

 とても甘く切ない。深く渋いハートマンの歌声と素晴らしい楽曲と歌詞。コルトレーンの実力を大いに発揮している美しいメロディ、そしてマッコイ・タイナーの全体を引き立てる控えめなバッキングとソロ。エルヴィンのブラッシュも良いですね。何度聴いても浸れる優しいアルバムです。

John Coltrane And Johnny Hartman
ジョン・コルトレーン・アンド・ジョニー・ハートマン

 Blue Note 

  1. They Say It’s Wonderful
  2. Dedicated To You
  3. My One And Only Love
  4. Lush Life
  5. You Are Too Beautiful
  6. Autumn Serenade

John Coltrane (ts)
Johnny Hartman (vo)
McCoy Tyner (p)
Jimmy Garrison (b)
Elvin Jones (ds)

Produced by Bob Thiele
Recorded by Rudy Van Gelder

Recorded 1963.3.7

John Coltrane And Johnny Hartman

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この記事を書いた人

海と山と畑に囲まれて、糸島の片隅で音楽を聴いています。中古オーディオとレコードの買取、整備、販売を仕事としています。オーディオマニアではありません。ただの音楽好きです。

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