1960年の作品。当時クリフォード・ブラウンの後続として群雄割拠とも言えるトランペット奏者の中で、21歳の若さながら異彩を放ってデビュー、王道に切り込みを入れる形でブルーノートからデビューしたのが彼であります。デビューにしていきなリーダー。タイトルは『OPEN SESAME』、開けゴマ!。新しい時代の幕開けになりました。
共演陣も見逃せません。腹にズドンとくるサム・ジョーンズのロウ、タイトなクリフォード・ジャービスのドラミング、まだ駆け出しの頃のマッコイ・タイナーのピアノ、そしてティナ・ブルックスの伸び伸びとした哀愁の漂うフレージングと勢い全開のハバードとのコントラストのあるコンビネーション。いい感じです。
ハバードはこの後リーダー作として8枚のアルバムを残します。1970年代に入るとハービー・ハンコック率いるVSOPのメンバーに加わり、時代の流れとともに独自のフリーのスタイルを確立しいろいろな枠を壊していく事になります。
天才少年と呼ばれたときからずっと、生涯を通して、開けゴマ!の精神だったのかもしれませんね。
Freddie Hubbard - Open Sesame
フレディ・ハバード - オープン・セサミ
Blue Note
- Open Sesame
- But Beautiful
- Gypsy Blue
- All Or Nothing At All
- One Mint Julep
- Hub’s Nub
Freddie Hubbard (tp)
Tina Brooks (ts)
McCoy Tyner (p)
Sam Jones (b)
Clifford Jarvis (ds)
Produced by Alfred Lion
Recorded By Rudy Van Gelder
Recorded 1960.6.19