Donald Byrd – Byrd In Hand バリトンが痺れます。軽快ながらもしっとりと。

 ファンキー教授、バードの1959年の作品です。まろやかで余裕のあるバード先生のトランペットに、モンク・カルテットで注目を浴びたチャーリー・ラウズのテナーに、バリトン・サックスの雄、ペッパー・アダムスのの3菅。とてもアーシーで重厚なバランス抜群のアンサンブルです。特にバリトンの音色が痺れますね。哀愁漂う渋い大人な雰囲気たっぷりです。
 

Donald Byrd - Byrd In Hand
 

 リズム隊も素晴らしいですね。ピアノは潤いのあるバッキングを見せるウォルター・デイヴィス、ベースはベースのサム・ジョーンズ、ドラムはアート・テイラーとくれば、名前を見るだけで安心。良くないわけがないです。
 

 この少し後に名盤「フエゴ」をリリースします。キャッチーなメロディも相まって大人気ですが、こちらの作品を聴かずしては語れないでしょう。これはその伏線であり、いやいやこっちの方が本領発揮でしょう、とも思えますでしょうか。素晴らしい演奏とバードらしい知的な展開。素晴らしい作品です。軽快ながらもしっとりと響きます。

Donald Byrd – Byrd In Hand
ドナルド・バード – バード・イン・ハンド

 Blue Note 

  1. Witchcraft
  2. Here Am I
  3. Devil Whip
  4. Bronze Dance
  5. Clarion Calls
  6. The Injuns

Donald Byrd (tp)
Charlie Rouse (ts)
Pepper Adams (bs)
Walter Davis Jr. (p)
Sam Jones (b)
Art Taylor (d)

Produced by Alfred Lion
Recorded by – Rudy Van Gelder

Recorded May 31, 1959.5.31

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この記事を書いた人

海と山と畑に囲まれて、糸島の片隅で音楽を聴いています。中古オーディオとレコードの買取、整備、販売を仕事としています。オーディオマニアではありません。ただの音楽好きです。

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