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ビバップの重鎮ディジー・ガレスピーと、ダブルテナーサックスの共演で、ハード・スイングの名手ソニー・スティットと、当時立て続けに「サキソフォン・コロッサス」「ウェイ・アウト・ウエスト」「ヴィレッジヴァンガードの一夜」をリリースしたばかりの絶頂期の後輩、ソニー・ロリンズのダブルソニー対決。
ヴァーヴ・レコードの社長であるノーマン・グランツは、ジャズ・セッションをこよなく愛す人で、有名プレーヤーを集めて共演企画盤を数多くプロデュースしました。この作品もそんな貴重なセッションを収めた、ヴァーヴ立ち上げ初期の57年録音の作品です。
1曲目の”On The Sunny Side Of The Street”は1930年にドロシー・フィールズとジミー・マクヒューにより作られた現在でも不屈のスタンダード。ソロの先発はスティット、そしてガレスピー、ロリンズと続きます。その後のガレスピーのヴォーカルも面白いです。 ”On The Sunny Side Of The Street”の歌詞は「町の日の当たる側を歩けば、ロックフェラーのような気分になれるよ」と歌ったもの。不況の時代に人々の心を潤したのですね。
2曲目はスティットのオリジナル。怒涛のソニーバトル!両者入り乱れての14分を超える熱演です。流石のスティットと豪快に迫るロリンズというところでしょうか、そしてディジーの演奏も流石、終盤のユニゾンは鳥肌もの。
3曲目は一転しっとりとしたブルース。この曲は何と言っても前半のレイ・ブライアントの演奏が素晴らしいです。うっとり。
4曲目は1920年代の更に過去に遡ったスタンダード。ディジーもスティットも凄く良い、そしてもう圧巻のロリンズのソロ。
ちなみに「Sonny Side Up」は英語で卵を2個使った目玉焼きの事らしいです。いいですよねそんなシャレたタイトルの付け方。
Dizzy Gillespie – Sonny Side Up
ディジー・ガレスピー – ソニー・サイド・アップ
Verve Records
- On The Sunny Side Of The Street
- The Eternal Triangle
- After Hours
- I Know That You Know
Dizzy Gillespie (tp)
Sonny Stitt (ts)
Sonny Rollins (ts)
Ray Bryant (p)
Tommy Bryant (b)
Charlie Persip(ds)
Produded by Norman Granz
Recorded 1957.12.19