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カウント・ベイシーといえばビックバンド演奏といえますが、たまに7人編成のコンボでの演奏も行っておりまして、こちらはカンサス・シティ・セヴン名義での、1932年、1944年に次ぐ1962年録音の3作目です。
ベイシーは1904年ニュージャージー州生まれ、母親にピアノを教わり、1924年よりプロ活動を開始、その活動の中カンザス・シティで、数多くのジャズミュージシャンに出会い、1936年に自身のビックバンド『カウント・ベイシー・オーケストラ』を結成することになります。
活動期は第二次世界大戦の影響もあってかバンドの解散と再結成とで、オールドベイシー、ニューベイシーと呼ばれるように、初期のビックバンドの黄金時代と1950年代以降の時代とでそれぞれに名盤と呼ばれる作品を残しております。
この作品はそんな想像も出来ないような激動の時代を通過し、決して気張らずに素朴でありながらも、とても強く前向きに生きていく、みたいなそんななんとも言えない空気を感じます。
この頃はポスト・バップの緊張感溢れるジャズの時代のイメージがありますが、それとはまた別次元での、自分本位ではないジャズがしっかり存在しておりました。
無駄を一切排除した単音でもスイングするピアノ。間がとても絶妙でたまりません。そしてメンバーがそれぞれを尊重しつつリラックスした中で、楽器の重ね合いを音楽へ昇華させて行く。オーケストラとはまた別の、コンボでの演奏もまた違う魅力があります。素晴らしい作品です。
Count Basie & Kansas City 7
カウント・ベイシー・アンド・カンサス・シティ・セブン
Impulse!
- Oh, Lady Be Good
- Secrets
- I Want A Little Girl
- Shoe Shine Boy
- Count’s Place
- Senator Whitehead
- Tally-Ho, Mr. Basie!
- What’cha Talkin’?
Count Basie(p,org)
Thad Jones(tp)
Frank Wess(fl)
Frank Foster(ts)
Eric Dixon(ts,fl)
Freddie Green(g)
Ed Jones(b)
Sonny Payne(ds)
Produced by Bob Thiele
Recorded by Rudy Van Gelder
Recorded 1962.3.21 (2,6-8) / 3.22 (all others)