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デビュー作の1967年録音の「Blue Burton」に続く、1969年録音のセカンド・アルバムです。穏やかに染み渡るようなアン・バートンの歌声と、しっとりとした気品のある演奏はルイス・ヴァン・ダイク・トリオにルディ・ブリンクのテナー・サックスとピート・ノールディクのアルト・サックスを加えた編成です。
アン・バートンは1933年オランダのアムステルダム生まれ。第2次世界大戦の激動の時代を通過し、10代の頃より歌を歌い初め、55年よりプロの歌手として活動を初めますが、デビュー作は彼女が34歳の時。若いころはヨーロッパ各国の米軍キャンプやジャズ・クラブなどで歌っていたようです。長い間恵まれた環境での活動ではありませんでしたが、この作品でも聞けるような優しく説得力の歌声はそうした年月が生んだものかも知れませんね。
そしてそのデビュー作では、オランダのグラミー賞とも言われるエジソン賞の最優秀LP賞を受賞し、併せてこちらの作品で一躍全世界に彼女の名前を知らしめる事になりました。
特別声量がある訳でもテクニックがある訳でもありませんが、アメリカのシンガーのような強い個性がなく、どこか儚く控えめながらも芯のある歌声が日本人の気質に合っていたのかもしれません、日本でも大人気になり1973年に初来日、その後も1980年までに4回来日しました。残念ながら癌により1989年に56歳で若くして他界してしまいますが、その後何年経っても、これから先もずっと彼女の歌声に魅了される人は少なくないでしょう。
Ann Burton With The Louis Van Dyke Trio – Ballads & Burton
アン・バートン – バラード・アンド・バートン
Artone
- A Lovely Way To Spend An Evening
- Try A Little Tenderness
- Bang Bang
- Someone To Watch Over Me
- The Shadow Of Your Smile
- It Never Entered My Mind
- That Ole Devil Called Love
- Never That Rainy Day
Ann Burton (vo)
Rudy Brink (ts) #2,4,5,8
Piet Noordijk (as) #3,6,7
Louis Van Dyke (p)
Jacques Schols (b)
John Engels (ds)
Produced by John J. Vis
Recorded by Luc Ludolph
Recording Supervisor Lion J. Swaab
Recorded 1969